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執筆者の写真OKANO

西宮市飲食店開業セミナー 2日目・後半

西宮市が主催する「2019.飲食店開業セミナー」に参加しています。

起業と経営の勉強のため。そしていつかCafeをOPENするために。

本日は2回目。


前半は「事業計画書と資金計画について」ということで

●尼崎信用金庫さん


後半は「先輩開業者の体験談」ということで

●坂口俊郎さん=高級フランス料理店を何店舗も展開

●坂根久人さん=北新地で和食・居酒屋「鉄人酒場 福の根」を経営

でした。


【前半の記事はこちら】


さて後半。

 *だいぶ箇条書き、簡潔に書いてます。

  聞き間違い、お二人の意図と異なる解釈もあるかもしれません。

  ご了承ください。


「坂口俊郎さん」の自己紹介。

●芦屋で「ASHIYA GOMENYA」、大阪に数店舗。

●二十歳頃に渡欧。帰ってきてから洋食屋に就職。

●芦屋で店を構えた。バブル期は日本で洋食が花開いた時代。

 日本でもキャビア、ホワグラなどを食べるようになった。

●1992,3年ころからバブルに陰り。予約も全然なくなった。

●震災があって、それからの20年が大変だった。


続いて

「坂根久人さん」の自己紹介。

●TVで見た料理人に憧れて料理の世界へ。

 18歳で進学はせず、料理の専門学校にでも行こうかと思っていたが、縁あって神田川俊郎さんのお店「神田川 本店」に入る。

●修行は

 1年目に「追い回し」=皿洗い、掃除

 2年目に「香もん場」(こうもんば)=つけもの担当

 3年目に「はっすん場」=葉モノばかり。

 4年目に「焼き場」

と、「和食は一人前になるのに10年かかる」ということがわかった。

●その後、神田川俊郎氏のTV出演時には常に付き人となり、本店の料理長になり、事務所に入って代表取締役に。

●2008年に独立して、「福の根 西本町店」をオープン。



~~~~~

ここからが、本題。

セミナー参加者からの質問に先輩お二人が答えてくれました。


●人手について。

今時は人手不足で、「時給1000円」は当たり前。「850円」とか無い。若者は「交通費がかかっても梅田で時給1000円の所に行きます~」ってなる。


●出店場所について。

 ◎構造と導線をしっかり確認する。

 ◎人通り=どんな時間に、どんな人が通るか。

  甲東園は学生ばかり。人は多いように見えるが、お金持ってないからお客さんにはなってくれないよ。

 ◎西梅田のビルで昼3000円、夜5000円で出店したが1年間がらがらだった。立ち退こうとしたが、ビルの会議で「高すぎる」という話に。「会社の重役は同じビル内では食べない。部下と会うと困るから」「食べに来るのはOL。昼3000円はかけない」など言われて、メニューを総替え。シェフとももめたが、シェフも替えて、昼1300円、夜3000円にして、今は予約でいっぱい。ただ、1年目の赤字が大きすぎた。今取り戻しているところ。

 ◎成功する人は1週間ずっと、借りる店の前で観察して、人の流れを見る。

 ◎大手フランチャイズのリサーチは確か。大手の焼き鳥屋の近くで焼き鳥屋をやるのも手。


●クレーム対応について。

 ◎店を出てから店前で喋るお客。上から水をかけられてた。

 ◎根拠のないクレームもあるから、へりくだりすぎないこと。

  3回くらいはきちんと謝るが、それ以上言ってくる人には何か裏の意図がある。その後は対等にすればいい。

 ◎異物が入っていても絶対にお金は返さない。プロとしてお金を返したらダメ。

  まず謝る。検証する。交換する。など

 →製造行程をビデオに撮るのもいい。マスク、手袋、帽子をきちんと髪を入れて。「こんだけ気をつけてやってます。それでも入ってしまった。すみません」って言える。ただ「気をつけてます」よりは伝わる。

 ◎ガラスの器は使わない。破片が入る。

 ◎金たわしは使わない。金属片が入る。

 ◎カレーは特に異物が入りやすい=クレームを言われやすい。

 ◎料亭、旅館でみんな髪を短く切らされるのは、「料理に髪の毛が入ってた!」というクレーム時に、「こんな髪の長い者は厨房におりません」と言えるから。


●物件

 カレーは嫌がられる。匂いがつくから。

 豚骨ラーメンもそう。九州・博多の中州。屋台がなくても豚骨の匂いがひどいでしょ。


●カレーは大変。

 店独特の味を作るより、一番売れている店の味に近づけるのが正解かな。


●もうけ・値段設定について。

 その場その場で、考えていく。

 「自分で仕入れる」か「人を使って仕入れる」か。

 自分で仕入れたら、安いし、良い物が手に入ることも多い。

 人で仕入れたら、楽だけど、人件費がかかるし、品質は保証できない。

 お酒は量販店でセールしてる時に仕入れたらいいよ。酒屋さんと契約しても今は利点ない。昔は冷蔵庫を貸してくれたり、看板を無料で作ってくれたりしたけど、今はメーカーを縛られるだけ。


●料理や接客について。

 コースは楽だが利益は出にくい。

 アラカルトは一品ずつ勝負で大変。

 両方やってるのは偉いね。

 ↓

 1日前でもいいから予約をするととく。

 毎回同じ物は出さないように少しずつ変える工夫している。

 スマホで顧客リストが見れて、過去に何を出したかが全部分かるから。

 何時に来るかも判ってるから、色々と準備ができる。

 だから予約したほうがお客さんも得。

 ↓

 サービスとセールスは違う。


●料理以外の工夫・集客について。

 ◎料理で人は来ない。残念だけど。

 「何この味!?」って思う店が流行ってることも多い。逆に、美味しいのに流行ってない店も。

 ◎大事なのは「おもてなし」。

  娘が小さい頃に行って、寒いからと毛布を貸してくれた。ヒーターを出してくれた。大人になってもいまだに覚えている。

  そういう接客が大事。


●スタッフが勉強できる環境を作る。

 料理長するヤツに「2年したらお前が店を買い取るんだぞ。だから本気でやれ!」と。暖簾分けしている。

とりあえず以上がセミナー中のお話。

箇条書きでかなり抜けも多いと思います。

ですが、とてもタメになるお話ばかりでした。

充実の時間。このセミナーに感謝です(まだ後2回残していますが)



~~~~~

セミナー後に、坂口さん、坂根さんのお二人それぞれとお話をする時間があり。


●坂根さんには和食・料理のことを聞きました。

 ◎最高級のモノじゃなくてもいいと思う。

 ◎食べ比べてみたら。産地別で3つ、とか。


●坂口さんとは帰り道を少しご一緒させていただき、貴重なお話を聞けました。

 ◎早朝カフェいいですね。モーニングが流行っている。

  逆に「働き方改革」で残業がなくなったから夜にサラリーマン減ってる。だから「早朝なら文句言われない」ってモーニングへ。

 ◎人を育てる、というか、見極めること。

  結局その素養がないと思うようには育たない。性格悪い奴は悪いまま。

  見極めて、育てる。

 ◎大事なのはホスピタリティー。感謝の気持ち。儲けを考えてはダメ。

  楽しむこと。お金は後から着いてくる。



お二人とも本当にありがとうございました!



余談

●今回のセミナーには22名ほどが参加しています。

 商工会やあましんさんも「横の繋がりを作りましょう」と言って下さって

 今回は1回目よりも皆さんと交流できた気がします。

 同じ「飲食店をOPENしたい!」という夢を持つ人達。「同期」として相談し合ったりできたら嬉しいです。

 そういう繋がりを作る場としても、セミナーは有難い場所です。

 西宮市商工課さん、その他関係者の皆さんにも感謝です。


【関連】

「坂根久人の万能すき焼きわりした 430g」


〜〜〜〜〜

私が「飲食店開業」のために参考にして「すごく解りやすい!」と思った、おすすめの本はこれ。

『プロ直伝! はじめての小さな飲食店 成功のコツ』

解りやすいのと、普通に漫画が面白いです。私は、「本は乱読」をオススメします。難しい本を熟読しようとしても途中で読むのが嫌になって結局読まない・理解しきれない。なので、まずはマンガから。これぐらいから始めるのが気楽でいいですね( ̄▽ ̄)b



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