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  • 執筆者の写真OKANO

【ネコ図書館】技術とメンタルのバランスが大事。

更新日:2020年4月14日

心を強くする

   「世界一のメンタル」50のルール


 今日紹介する本は、NHK『奇跡のレッスン』でも取り上げられた、一人の若いテニスコーチの著書です。

 「試合は『勝つか、学ぶか』だよ。『負け』なんてない。

   『勝つか、学ぶか』。今日は学ぶ日だったというだけ」


【タイトル】

心を強くする

  「世界一のメンタル」50のルール


【作品概要】

 テニスプレーヤー「大阪なおみ」選手を世界一にしたコーチが、彼女との旅路を描いた一冊。メンタルに弱さがあった大阪選手にポジティブな思考を持たせて、ときに冷静な、ときに思い切った試合運びをさせた。

 項目ごと分けられているので、50項目の気になったところから読んでも面白い。各項目のラストには「MEMO」として短いまとめが書いてある

 本の最後には「エピローグ」として大阪なおみ選手とのコーチ解消当時のこと、「特別公開 サーシャ・バインの2018年全米オープン日記」としてリアルな体験記が読める。



【著者】サーシャ・バイン Sascha Bajin

【紹介】テニスコーチ。1984年生まれ、ドイツ人。

ヒッティングパートナー(練習相手)として、《セリーナ・ウィリアムズ》《ビクトリア・アザレンカ》《スローン・スティーブンス》《キャロライン・ウォズニアッキ》と仕事をする。

その後2018年シーズンから当時世界ランキング68位だった大坂なおみのヘッドコーチに就任すると、日本人初の全米オープン優勝に導き、WTA年間最優秀コーチに輝く。

2019年には、全豪オープンも優勝し四大大会連続優勝し、

ついに世界ランキング1位にまで大坂なおみを押し上げたところで、円満にコーチ契約を解消。



【目次】(抜粋)

はじめに

1章 心は強くなる

     1 「すべてが願いどおりには進まない」と最初にあきらめておく

     2 大きな野心がなければ戦えない。小さな目標がなければ勝てない

     5 「フォーカス×集中力」。この相乗効果なくして練習とは言えない

     6 他人と違う道をいこう。それだけでメンタルは自然と磨かれる

     7 「失敗の味」を徹底的に味わっておくと、本番で楽になる 

2章 プレッシャーもストレスも手なづける

     13 プレッシャーを感じたら、絶好調

     15 日頃の小さな決断で、あえて「面倒なほう」を選んでおく

     16 「快眠」のための投資を惜しまない

     19 SNSには距離を置く

3章 感情の力を使う

     21 勝ち試合より誇らしい負け試合とは?

     24 迷ったら「絶対に自分ファースト」でいい

     25 「ごめんなさい」をNGワードにする

     26 いつも心にプランBを

     27 「一度夢に描いたら、わたしは絶対に負けない」ー想像力を使って、あらゆる場面を「解決ずみ」にしておく

     29 肉体を鍛えてしまえば、おのずとメンタルも強くなる

     31  「意志力」こそ万能の武器 ーセリーナから学んだこと

4章 勝ち続ける

     33 ありとあらゆる小さな勝利を、人生最後の勝利だと思って喜ぶ

     36 傷つきやすいことの意外なメリット

     37 良い嫉妬、悪い嫉妬

     39 「二番目」に甘んじるのは、自分を大切にしない人

     40 もうやってられない、と思う時

5章 人生も「心の力」で動かせる

     41 「そこまでするか?」と思われてもいい

     43 お金ではなく、好きなことに熱中する人ほどお金に好かれる

     46 「勝ちたい気持ち」が強すぎるときの処方せん

     47 親子関係を見直してみる

     48 信頼されたければ、まず先に信頼する

     49 あなたは怖い、誰もが怖い

     50 ポジティブな人生はポジティブな仲間が作ってくれる

エピローグ なおみとの別れ

特別公開 サーシャ・バインの2018年全米オープン日記



【面白かった記事:3つ】

◎7 「失敗の味」を徹底的に味わっておくと、本番で楽になる 

「ただ平穏なだけの暮らしは何も生まない。いいことずくめの、苦労知らずの暮らしをしていたら、人間としての成長などのぞめない。

 だから私は、「ときどき失敗すること」をお勧めしたいのだ。なおみと組んでいた当時も、なおみがミスするような ーすくなくともミスする可能性があるようなー シチュエーションを意図的に練習にとりこんだ。」


◎16 「快眠」のための投資を惜しまない

「テレビを買い替えるとき、何台もの機種の性能を比較検討する人は多いのに、ベッドのマットレスを買う際、その素材まで調べる人はまずいない。ほとんどの人が「マットレスの重要さ」を知らないからだろう。実は、仕事を成功させる決め手の一つこそは、ベッドのマットレスだというのに。

 (中略)

 2018年の全米オープンの最初の数日間、なおみはなかなか寝つけなくて困っていた。宿泊していたホテルの部屋のマットレスが柔らかすぎて、腰が痛かったからである。あのシーズン、そうでなくともなおみは腰痛の問題を抱えていたから、そのマットレスが余計こたえたのだ。

 (中略)

 あの全米オープンのときは錦織圭も同じホテルに泊まっていて、やはりベッドのマットレスに不満を覚えていた。そのままでは、二人とも、とうていコートで全力を出し切ることはできない。二人は結局ホテルのマネージメントに掛け合って、適切なマットレスに交換してもらったのだった。」


◎39 「二番目」に甘んじるのは、自分を大切にしない人

「この世には「二番目」に甘んじる人がいかに多いことか。もっといい条件、破格の条件をオファーされて当然の実力を備えているのに、彼らはつまらない条件に飛びついてしまう。

 それはたぶん、「自尊心」が足りないせいだと思う。自分の実力、これまでの業績を考えれば、もっと高いオファーを受けて当然なのに、妥協してしまう

 (中略)

 とにかく、見ていると、慌てて決めてしまう人が多すぎる。提示された最初のオファーに飛びついたり、関心を示した最初の人物とすぐに商談に入ったり。これ以上条件のいいオファーは来ないだろうと思って、売値を下げてしまうのだ。

 そういう人たちは、自分で自分の価値を軽視しているのだ。もしこちらの希望にそわないオファーだったら、きっぱりと断るか、もっと良いオファーがくるのを待ったほうがいい。」




【印象に残った言葉:3つ】

◎「上達の鍵はフォーカスにある。鍛えたい技を絞りもめば絞りこむほど練習の成果も上がるはずだ。練習でフォーカスを行わず、漠然と同じことをくり返していると、いざと言う時に的確な対応ができない」

    (5 「フォーカス×集中力」。この相乗効果なくして練習とは言えない

◎「結果で自分を判断すると、成長スピードが遅くなる。結果を気にしなければプロセスを楽しめるし、楽しめれば上達するからだ。結果のかわりに意識すべきは、日常のこまごまとした選択がきちんとできているかどうかだ。」

    (21 勝ち試合より誇らしい負け試合とは?)

(厳選中!)





【オススメ理由:3つ】

◎ゴーストライターが書いた本も多かったりするが、これは絶対違う(笑)

 変に書き慣れていないので、コーチの人柄が見えて好感が持てる。

◎テニスやスポーツをしていない人でも使えるメンタルが多数。ビジネスや日常生活に応用できます。

◎単純に、成功プロセスの裏話を聴くのは面白い。





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